北米では「レイダー」という名称で販売されたXV1900CUは、ヤマハのクルーザーモデルであるStar・シリーズのフラッグシップモデル。オーセンティックなスタイルのXV1900Aミッドナイトスターに対し、XV1900CU(レイダー)は、寝かされたフロントフォークやロー&ロングのスタイリングが示すように、いわゆる「チョッパー」だった。搭載するエンジンは、排気量1,854ccのV型2気筒。冷却方式は空冷ながら、実際にはシリンダーヘッドにオイルラインを通すなどの油冷構造も採用していた。このあたりの仕様はXV1900A同様ながら、インジェクションチューニングや吸排気効率の向上などによって、出力もトルクもXV1900Aより上だった。フレームは、XV1900Aと共通部分もありながら、ヘッドパイプやエンジン懸架部は新設計だった。駆動方式はベルトドライブで、ミッションは5段変速。2013年モデルでシフトチェンジをサポートするアシスト&スリッパークラッチを採用した。メーターはタンクオンレイアウトで、速度計とともに燃料計も装備していた。XV1900CUは、海外専用モデルながら、ヤマハの海外向けモデルを輸入するプレストコーポレーションによって、2008年から2017年モデルまで販売された。