ムルティストラーダ1200エンデューロは、2016年モデルで新たに登場したニューモデル。マルチパーパスモデルとして登場した2003年以来、さまざまなバリエーションモデルを展開しながらも、前後とも17インチのキャストホイールにロードタイヤを装着してきたムルティストラーダ・シリーズだが、「1200エンデューロ」は、シリーズ初の本格的なアドベンチャーツアラーとして、フロントを19インチに大径化するとともに、前後ともスポークホイールを採用していた。また、スイングアームは両持ちタイプになった。シリーズ初期に販売されたムルティストラーダ620(2005-2006年)以来のことで、今回の採用は悪路走破性を高めるためのことだった。サスペンションストロークも延長され、燃料タンクは30リットルまで大型化された。なお、モデル名に「S」はないが、ベースとなっているのはムルティストラーダ1200Sで、セミアクティブのドゥカティ・スカイフック・サスペンションEVOやコーナリングライトを備えていた。ムルティストラーダ・シリーズが「1260」に進化した2018年以降もラインナップされ、2019年に後継モデルとなるムルティストラーダ1260エンデューロが登場した。