日本では認められていなかったフェアリングの装備が、1982年に解禁されたのを受けて登場したのが、CBX550Fインテグラだった。ホンダとしては、CBX400Fインテグラ(82年7月)、CB750Fインテグラ(同年8月)に続く、3機種目で、発売は82年10月のこと。ルックスは、CBX400Fインテグラとほぼ同じで、サイドカバーの「550F」がないと、色違いかと思ってしまいそうなもの。エキパイが集合していく様や、インボード式の前後ディスクブレーキも、400cc版さながらだった。エンジンは、車名の数字よりも少し大きめの572ccを持つ空冷4スト直列4気筒DOHC4バルブユニットで、最高出力は60ps、トルク特性は扱いやすいフラットトルク型だった。インボード式のディスクブレーキは、フロントダブル、リアシングルのトリプルディスクタイプ。フロントフォークにはブレーキトルク応答型のアンチノーズダイブ機構が備わり、リアサスはプロリンクだった。燃料計も備えていた。