スポーティな走りとロングラン性能を共存させたGL500(1977年)をベースに、アメリカンスタイルの派生モデルとして誕生したのが、GL500カスタムだった。発売は1979年5月で、ほぼ同時にGL400ベースのGL400カスタムも登場。1980年代にかけて、ホンダが車名の後ろに「~カスタム」と続けた場合、アメリカンモデルであることを示すこととなるが、79年登場のGL500/400カスタムは、その先鞭をつけたモデルでもあった。この当時のアメリカンスタイルとは、低くて座り心地のいいシート、段付きのパッセンジャーシート、プルバックされたアップハンドル、ティアドロップ型のガソリンタンクが必須要素で、GL500/400カスタムもそれら条件を満たしていた。メンテナンス間隔が長いシャフトドライブもあいまって、GL500のロングラン性能が、より強化されたモデルとなっていた。1981年にはマイナーチェンジを受け、フロントブレーキがダブルディスク式となるなどの変更を受けた。(モデル名表記には「ウイングGL-500カスタム」と「ウイングカスタム(GL500)」が存在するが、バイクブロスでは「ウイングGL500カスタム」とした)