600ccクラスのスーパースポーツとして、1995年から販売されていたニンジャZX-6Rは、数次のモデルチェンジを受ける中で、2002年には排気量をこれまでの599ccから636ccに拡大した直列4気筒エンジンを搭載するようになった。4気筒は600cc以下というレギュレーションを外れたことから、ストリート向けモデルに転換するのかと考えられたが、翌03年には、636ccのニンジャZX-6Rとは別に、排気量を599ccに抑えたニンジャZX-6RRを登場させ、レース用モデルとした。ニンジャZX-6RRは、K1(2003年)、M1(2004年)、N1(2005年)、N6F(2006年)の4年間にわたってラインナップされ、外観上は同時代のZX-6R(K1とM1はB型、N1とN6FはC型)と共通だった。とはいえ、単なる排気量を抑えたモデルというだけではなく、軽量な鍛造ピストンの採用(K1)や吸気バルブ径拡大(M1)など、レースモデルらしい仕様の追及が行われていた。なお、ZX-6RRは、日本国内のST600クラスレース参戦者向けに販売されていたが、ナンバー登録するための書類は発行されていない。2007年には、ニンジャZX-6Rがフルモデルチェンジを受け、再び排気量を599ccに戻し、ZX-6RRは、ZX-6R(P型)に吸収される形で姿を隠した。