2020年モデルで新登場したブルターレ1000RRは、スーパーバイクマシンのF4用をベースにした排気量998cc並列4気筒エンジンを搭載したハイパーネイキッドスポーツモデルだった。2019年に「ブルターレ1000セリエオロ」という、装備も価格もスペシャルなモデルがリリースされていたが、ブルターレ1000RRは、ホイールやボルトなど、いくつかのパーツを、アルミやスチールなどの素材に変更することで、高嶺の花だったセリエオロ(現地参考価格4万2,990ユーロ)から、およそ1万3,000ユーロも低い価格設定を実現することに成功していた(それでも約3万ユーロで、MVアグスタらしいプレミアムプライスだが)。セリエオロ同様に、208HPの最高出力と116.5Nmのトルクを生み出すパワーユニットを搭載しているが、電子制御システムによってマネジメントされ、1,415mmという短いホイールベースを持つ車体にも、ネイキッドらしいシャープなハンドリングと安定性を共存させるために、オーリンズ製の電子制御サスなどを採用していた。また、ステアリングダンパーもオーリンズの電子制御されたもの。ブレーキはブレンボのStylemaで、セリエオロと同じ。シフトアップ/ダウンに対応したクイックシフターも装備した。2021年モデルで欧州規制のユーロ5に適合。同時に電子制御もアップデートされ、コーナリングABSを装備した。メーターディスプレイは5インチから5.5インチにサイズアップした。