スポーティな走りとロングラン性能を共存させたGL400(1978年)をベースに、アメリカンスタイルの派生モデルとして誕生したのが、GL400カスタムだった。発売は1979年4月で、ほぼ同時にGL500ベースのGL500カスタムも登場。1980年代にかけて、ホンダが車名の後ろに「~カスタム」と続けた場合、アメリカンモデルであることを示すこととなるが、79年登場のGL400/500カスタムは、その先鞭をつけたモデルでもあった。この当時のアメリカンスタイルとは、低くて座り心地のいいシート、段付きのパッセンジャーシート、プルバックされたアップハンドル、ティアドロップ型のガソリンタンクが必須要素で、GL400/500カスタムもそれら条件を満たしていた。メンテナンス間隔が長いシャフトドライブもあいまって、GL400のロングラン性能が、より強化されたモデルとなっていた。1980年にはマイナーチェンジを受け、リアタイヤをこれまでの18インチから、GL500カスタムと同じ16インチに変更。翌81年には再びマイナーチェンジを受け、フロントブレーキがダブルディスク式となるなどの変更を受けた。(モデル名表記には「ウイングGL-400カスタム」や「ウイングカスタム(GL400)」などが存在するが、バイクブロスでは「ウイングGL400カスタム」とした)