ホンダ初のOHC(オーバーヘッドカムシャフト)エンジン搭載車として、1955年に登場したドリームSAの発展モデルとして、1956年(昭和31年)に登場したのが、ドリームMEだった。この年の経済白書に書かれた言葉「もはや戦後ではない」が流行語となるなど、経済規模が拡大する中で、バイクもまた、急速な進化を始めていた。ドリームMEは、246ccの排気量こそSAと同じだが、最高出力と最大トルクを、それぞれ14ps、1.85kg-mまで向上させた。ホイールサイズは前後18インチに拡大。まだまだ未舗装路の多い道では、大径ホイールのほうが走行安定性があった。フロントサスに、ボトムリンクフォークを採用。当時の車両価格は16万9千円。