ムルティストラーダ・シリーズ初めての排気量展開モデルとして、2005年に登場したムルティストラーダ620。排気量618ccの空冷L型2気筒2バルブエンジンを、トレリスフレームに搭載するミドルクラスのムルティストラーダに設定された、ベーシック仕様が、ムルティストラーダ620ダークだった。エンジンやフレーム、湿式クラッチ、6速ミッション、サスペンションなどの項目は、スタンダード仕様のムルティストラーダ620と同様ながら、スタンダードモデルではダブルディスク式だったフロントブレーキは、シングルディスクを採用していた。ただブレーキディスクが1枚になっただけではなく、ブレーキディスクの径は、スタンダード仕様の300mmから、320mmに拡大され、キャリパーも2ピストンから4ピストンに変更されていた。なお、以降続いていくムルディストラーダ・シリーズにおいて、「ダーク」が設定されたのは、このモデルだけだった(2018年10月現在)。