ニンジャZX-10Rのハイグレードモデルとして、2018年モデルに登場した。ZX-10R SEに採用された「KECS」は、レースに使用されるサスペンションをベースにしながら、減衰力などを電子制御するセミアクティブ式とすることで、一般道での快適性も両立させた、ZX-10R SEの専用装備。ZX-10Rは、スーパーバイク世界選手権(SBK・WSB)で連続チャンピオンを獲得(2015-2017・2017年本稿執筆現在)しており、そんなチャンピオンマシンにより近いパフォーマンスが、一般のライダーにも感じられるというスペシャルモデル的位置付けとなっていた。2019年モデルでは、外観に変化はないが、エンジンのバルブ駆動にフィンガーフォロワーロッカーアームを採用するなど各部を改良し、最高出力を従来の200psから203psに向上させていた。なお、ベースモデルのニンジャZX-10Rが2004年に登場して以来、長く海外専用モデルだった同シリーズだが、2019年3月から、このSEを含めて日本国内への正式導入が始まった。