「レーシング・シックスティーズ」は、1960年代のレーシングシーンの世界観を表現した特装モデルシリーズ。当時は、ジェントルマンレーサーら(アマチュアの競技者で、一般にお金持ち)による、マシンを用意し、参加して楽しむというかたちでのカルチャーが形成されていた。そんな時代からインスピレーションを受けたのが、「レーシング・シックスティーズ」だった。空冷4スト単気筒OHC3バルブ154.8ccエンジンを搭載したスプリント150をベースにしたレーシング・シックスティーズは、2020年モデルとして登場。グリーンとホワイトをベースカラーに、ネクタイ部分などにアクセントカラーを差したカラーリングが特徴で、クラシックな雰囲気を強調するゴールドホイールが組み合わされていた。ベスパのアイコン的な要素でもあるスチールモノコックのフレームや、片持ちリンク式のフロントサスペンションをはじめとする車体構成は、ベースモデルそのままだった。