ホンダの二輪車を代表するシリーズとなるスーパーカブの、「カブ」というモデル名が最初に使われたのは、1952年(昭和27年)6月に発売されたカブF型が最初だった。この年の4月に、連合軍による太平洋戦争後の占領が終わったばかり。再独立後まもなくの発売だったことがわかる。ところで、カブF型の画像として、後輪にエンジンらしきものが取り付けられた自転車を掲載しているが、カブF型とは、エンジン(とその関連部品)のみを指すのが正解。正確にはバイクではなく、自転車用の補助エンジンだった。白い部分が燃料タンクで、エンジンは赤いところ。「白いタンクに赤いエンジン」がカブF型の特徴で、白と赤は、ホンダのイメージカラーにもなった。エンジンは50ccの2ストローク。53年登場の2型では、58ccに拡大された。全国の自転車店で販売された。