スーパーヴェローチェ800セリエオロは、MVアグスタが2018年のEICMA（ミラノ国際モーターサイクルショー）に展示した「スーパーヴェローチェ コンセプト」の市販化モデル。2019年5月に、まもなくの生産の開始と、2020年3月からの納車が発表された。車名のヴェローチェは、イタリア語で「速い」、セリエは「シリーズ」、オロは「ゴールド」を意味する言葉で、「スーパーヴェローチェ」は、MVアグスタのレースシーンでの栄光の歴史を、「セリエオロ」は特別なモデルシリーズの一台であることを示していた。1970年代のレーサーを思わせるクラシカルなデザインは、（当時の）欧州におけるネオ・レトロ人気の影響。MVアグスタらしいトレリスフレームに搭載されたのは、排気量798ccの水冷4スト直列3気筒DOHC4バルブエンジンで、このパワーユニットをはじめ、車体構成はF3 800がベースになっていた。セリエオロではない標準モデルのスーパーヴェローチェ800との違いは、カーボン外装やアルカンタラのシートなどのほか、右2本、左1本出し構成のエキゾーストシステム。メーターは5インチのカラー液晶で、アップ＆ダウン対応のクイックシフターやトラクションコントロール（8段階+無効化）などの電子制御システムを搭載していた。世界限定300台のみが販売された。
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