FTR1200ラリーは、2019年11月のミラノ国際モーターサイクルショー(EICMA2019)で発表されたニューモデル。ベースになったのは、FTR1200/S(2019年-)で、フラットトラックレーサー・レプリカのFTR1200/Sに対し、ワイヤースポークのホイールを採用し、タイヤは、ブロックパターンのピレリ製のスコーピオンラリーSTRを履かせ、LEDのヘッドライト上には小さな風防(メーターバイザー)を追加して、オールドスクランブラーのようなスタイルを作り上げていた。また、ハンドルグリップの位置は、FRT1200/Sよりも50mm高くなっていた。排気量1,203ccの水冷4スト60°V型2気筒エンジンは、基本的に同じながら、「ラリー」では、最高出力が91.7kW、最大トルクは117.9Nmに設定されていた。シンプルな丸型メーターの横には、USBポートが設置されており、スマートフォン(発売当時に主流だった携帯式電話を兼ねたパーソナル情報端末)などを充電することができた。スリッパークラッチを採用し、ABS(アンチロックブレーキシステム)を搭載。なお、インディアンモーターサイクルにおける名称は、「FTRラリー」だったが、同時代のFTR1200及びFTR1200Sとの近似性を示すため、ここではFTR1200ラリーと表記した。2022年モデルでマイナーチェンジを受け、エンジンセッティングなどを変更(環境規制適合)した。他のFTRシリーズは、前後17インチホイールを採用したが、ラリーはF19/R18インチのまま。※2022年モデルの日本市場への導入は未定(2021年1月時点)