1991年4月に発売されたXLディグリーは、水冷エンジンを搭載したオフロードバイク。XLディグリーは、本格的なオフロードバイクというよりも、オフロードランを楽しむためのライトなクロスカントリーモデルという位置付けにあった。249ccの水冷4スト単気筒DOHC4バルブエンジンは、オフ車とロードスyポーツのいいとこどりをしたかのようなAX-1(1987年)ゆずりのもので、市街地でも未舗装路でも、高速道路でも扱いやすい出力特性が与えられていた。前21インチ、後18インチのフルサイズホイールを採用しながらも、オフ車としては低い790ミリの低シート高を実現。良好な足つきは、市街地での取り回しのしやすさにも寄与するものだった。XLディグリーの仕様変更は、1995年のマイナーチェンジ1回のみ。モデル名から「XL」が省略され、ヘッドライトカウルの形状変更や、リアブレーキの油圧ディスク化などが行われた。1975年のXL250以来続いてきた、軽二輪クラスのXLシリーズは、XLディグリーの生産終了から間をおいて登場した(名称以外はディグリーと関連性のない)XL230(2002年)を最後に途絶えている(2017年現在)。なお、XLディグリー(95年以降はディグリー)が正式モデル名だが、XL250ディグリーという呼称も使われるため、バイクブロスではXL250ディグリーも併記した。