2010年の1年限りでラインナップされた1198Rコルセスペシャルエディションは、この年の1198・シリーズ(全4タイプ)において最もハイスペックなモデルだった。1198をベーシックグレードに、1198Sと1198Sコルセスペシャルエディションまでは、エンジンやフレームが共通で、足回りなどにハイグレードなパーツを奢ったモデルという位置づけだったが、1198Rコルセスペシャルエディションでは、エンジン本体にも手が入り、クランクケースは、より精緻な仕上げとなる砂型鋳造が用いられ、コネクティングロッド(コンロッド)やバルブの素材にはチタンが採用されていた(1,198.4ccの排気量やLツインというレイアウトは変わらず)。マフラーは、サーキット専用のテルミニョーニ製で、リアサスは1198Sよりもグレードの高いTTXリアショック(オーリンズ製)だった。特徴的なカラーリングは、この年のコルセスペシャルエディションに共通(SもRも)。2011年モデルは設定されず、1年限りのラインナップだった。