ヌーダ900及びその上級仕様車のヌーダ900Rが発売されたのは、2012年のこと。ハスクバーナは、2007年からBMWの傘下に入っており、その環境の中で開発されたロードスポーツだった。BMWにとっては、オフロード部門を強化するためのハスクバーナ買収であったが、ハスクバーナにとっては、オフロードモデルベースではないロードスポーツを、久しぶりにラインナップすることにもなった。当時のリリースでは、ヌーダ900/Rについて「ネイキッドバイクとスーパーモトのクロスオーバーマシン」と定義していた。トレリスフレームに搭載された排気量898ccの水冷4スト並列2気筒DOHCエンジンは、BMWのF800シリーズをベースに、排気量を拡大し、独自のチューニングを加えたもので、最高出力は104.96HPを発揮。標準モデルであるヌーダ900のサスペンションは、前後ともザックス製で、フロントは倒立フォーク。前輪のブレーキはブレンボ製だった。なお、ハスクバーナは、2013年にBMWの手を離れ、KTMグループ入りしており、BMWベースのヌーダ900/Rのモデルライフは短命に終わった。その後のハスクバーナは、KTM・デュークシリーズベースのネイキッドモデル(ヴィットピレン401)を2014年のEICMAで発表した。