セピアZZ(ジーツー)がモデルチェンジするかたちで、2000年4月に発売されたのが、ZZ(ジーツー)だった。セピアZZの後継モデルということで、スズキの原付1種スクーターにおけるスポーティレンジを担うという役割も引き継いでいた。49ccの強制空冷2ストエンジンは、排出ガス規制(平成10年)をクリアしながら、5.3kW(7.2ps)いっぱいの出力を発揮。50ccスクーターにも4スト化の流れが徐々に始まっていた頃だったので、「2スト」「7.2ps」というのは、ヤングボーイズに訴えうる魅力だった。とはいえ、当時はライブディオZX(ホンダ)も現役。新しいZZ(ジーツー)は、先行していたスポーツスクーターにはない魅力として、12インチホイールを採用(他車は10インチ)し、一クラス上のような車格と、走行安定性を得ていた。また、フロントには、正立フォークの油圧サスを採用し、ブレーキもディスク式だった。ハイマウントストップランプを内蔵したリアスポイラーは、当時のスポーツスクーターにとっての「必需品」のようなもの。シート下トランクスペースの容量は20リットルで、フルフェイスヘルメットも収納可能だった。平成18年排出ガス規制はクリアせず、2007年にカタログ落ちした。