1998年9月に発売されたSV400は、バンク角90°の水冷Vツインエンジンをアルミトラスフレームに搭載したネイキッドスポーツだった。カウルレスのSV400と同時に、ハーフカウル装備、セパレートハンドル採用のSV400Sも発表され、イナズマ(油冷4気筒)やインパルス(水冷4気筒)とともに、400ccスポーツにラインナップされた。V型2気筒採用のメリットは、エンジン幅を狭くできることによるスリムな車体と、エンジン単体の軽さを得ながら、マルチ(4気筒)よりも豊かなトルクを使うことができることだった。2002年11月のマイナーチェンジ(2003年モデル)ではフロントブレーキをダブルディスク式に変更した。バーハンドルを採用し、アップライトなライディングポジションで扱いやすいモデルだったSV400だが、メイン機種はハーフカウル装備のSV400Sとされていて(前ダブルディスク化もSV400Sは2年早かった)、生産も、SV400Sよりも一足早く終了した。なお、2010年から、Vツインエンジンを搭載したネイキッドとして、グラディウス400が登場した。同系統のエンジンで、形状は異なるがトラスフレームも同様で、実質的なSV400/Sの後継モデルだった。