ブラバス1300Rは、2022年2月に発表されたネイキッドスポーツモデルだった。ブラバス(BRABUS)といえば、主にメルセデス・ベンツ(自動車)をベースにしたスペシャルモデルを作るカスタマイズ・メーカーで、エンジンやサスペンション、内装までを含めて、プレミアムクラスへと引き上げたモデルを販売してきた。そのブラバスが、KTMと手を結ぶかたちで作り上げた最初の二輪車が、1300R。クロームモリブデン鋼のチューブラートレリスフレームに搭載された排気量1,301ccの水冷Vツインエンジンは、同時代の1290スーパーデュークなどに用いられたLC8ユニット。外装各部にはカーボンファイバーが用いられ、さまざまな電子制御システムを搭載。前後サスはセミアクティブが採用されていた。マグマレッド(黒シート)とシグネチャーブラック(赤シート)が、それぞれ77台のみ生産された。その「77台」はブラバスが1977年に創業したことに由来した。2023年には、ブラバス1300Rエディション23が発表された。限定生産台数入りBRABUSプレートや鍛造ホイールのほか、各種カーボン製特注パーツを装備していた。こちらは、2色設定がそれぞれ145台づつ生産され、日本では2色合わせて25台のみが販売された。