2000年代前半に隆盛を極めた「ビッグスクーター」のブーム。ヤマハの主力モデルはスポーティなマジェスティ(YP250)だったが、ホンダがラグジュアリー色の強いフュージョンを「復刻」させた(2003年)ことに対抗するようなかたちで、2005年4月に登場させたのが、マグザム(CP250)だった。タンデムしやすく、ゆったりとしたポジションをとることができるロー&ロングなボディは、ベースが80年代だったライバルに比べると、現代的(当時)でスタイリッシュだった。また、ちょうど2005年4月から高速道路での2人乗りが解禁されたこともあり、マグザムのタンデム性は注目された。2007年9月には排出ガス規制(当時)に適合し、2010年3月にはブレーキレバーを5段階調整にするなどの仕様変更を受けた。2015年、マグザムは誕生10周年記念カラーを与えられ、そのアニバーサリーエディションを最後に、2017年、生産終了が発表された。