ハンドル折りたたみ式のレジャーバイクといえば、ロングセラーモデルとなったモンキー(ホンダ)がイメージされるが、ヤマハにも同様のモデルが存在した。それが「ポッケ」。発売は1980年の夏で、女性用のソフトバイク人気を受けて、男でもファッション要素としてのバイクや、クルマに積めるレジャー用のバイクが求められてきていたことを背景に登場した。ミニサイズながら本格的な バイクのスタイルなのはモンキーと同様ながら、ポッケは、わずか6インチの極小径のホイールを採用し、全長1.3メートル以下、重さは52kg(乾燥重量)。ハンドルを折りたためばライトバンの荷室に積むことも容易で、室内に保管することも難しくなかった。エンジンは49ccの2ストで、ミッションはボトムニュートラルの4段リターン式。ハンドクラッチ式で、スポーツバイクさながらの操作を楽しむこともできた。1981年には、「ミッドナイト仕様」を限定販売。 ブラックとゴールドの組みあわせによるミッドナイト仕様は、同時期のヤマハスポーツモデルに多く設定されていたスペシャルカラーだった。車名の由来は、もちろん「ポケットにも入りそう」なこと。