XLX250Rは、1983年4月に発売された、軽二輪オフロードバイク。ホンダの同クラスモデルとしては、XL250R(1981年-)の後継モデルで、XLR250R(1985年-)の前身という位置づけだった。XLX250R登場時の最も大きなトピックは、249ccの空冷4スト単気筒OHC4バルブエンジンのシリンダーヘッドに、放射状に4本のバルブを配置した半球型の燃焼室を採用したこと。RFVC(※)と呼ばれたこの機構は、1980年代に登場したホンダの単気筒エンジン車(GB250クラブマンなど)に用いられた。バルブを放射状に配置するのは、バルブの径を大きくとるためで、その成果として、吸気側には、デュアルキャブレターシステムが導入された。低・中速域では、キャブレターが1つだけ働き、スロットル開度が大きくなると、2つとも動くというもの。これにより、26PSの最高出力を獲得しながら、好燃費も実現したが、繊細なキャブレター調整も求められた。セミダブルクレードルフレーム、6速ミッション、前後ドラム式ブレーキ(リーディングトレーリング)。リアサスは、XL250Rから採用していたプロリンク式だった。※RFVCは、Radial Four Valve Combustion Chambarの頭文字から。Radialは放射状、Combustion Chambarは燃焼室のこと。