1980年6月に発売されたホンダ・MB5は、前年に発売されたMB50のバリエーションモデルだった。MB50は、ホンダ初の2ストエンジン搭載原付ロードスポーツで、49cc空冷2スト単気筒エンジンが発生する7.0psの高出力と、特徴的なフレームワーク、前輪ディスクブレーキなどを組み合わせた本格派だった。そこから派生したMB5の特徴は、ハンドルがセミアップタイプに変更されていたことと、小物入れが新設されていたこと。乗車姿勢がアップライトなものになり、長距離走行も楽だとされた。余談ながら、MB50に対し、MB5というのは、非常に分かりにくい上に、MB50のタンクに書かれた車名は「MB-5」で、ますます分かりにくい。MB5は、シートカウルに「MB5」と記されていること見分けられた。ハンドル形状は、見比べれば分かるぐらいの差異だった。