前後16インチの、スクーターとしては大きなホイールを履いたVia(ビア)は、ホンダ・イタリアで生産されたものを輸入するかたちで、1997年7月に発売された。「ビア」は日本向けの名前で、欧州では「スカイ」という名で販売されていた。コンセプトは、モペット(※)の走破性とスクーターの使い勝手を併せ持つ、というところにあった。大きなホイールは、欧州の市街地に多い石畳の路面を安定して走るため。また、大柄な人でもゆったり乗ることができるようにするためでもあった。それでもシート高は775ミリに抑えられていた。エンジンは、49ccの空冷2ト単気筒で、アンダーボーン式フレームに搭載。前輪はディスクブレーキ、エンジン始動方式はセルフ&キック併用式だった。(※モペット:「MOTOR」と「PEDAL」を組みあわせた造語。自転車にエンジンがついた車両)