Bite(バイト)は、2002年1月に発売された50ccスクーター。当時ホンダには、若手の開発者で構成された「Nプロジェクト」というチームが存在し、バイトは、エイプ(2001年2月)、ズーマー(2001年6月)に続く、Nプロジェクトによる第3弾モデルとして登場した。スクーターとしてはズーマーに続くかたちで、ズーマーが「カウルのないフレームワークだけ」のようなスタイルだったのに対し、バイトは、「フレームというか、基本の骨組みだけ」のようだった。特徴的なのは、ぴょこんと突き出たようなサドルシートで、ズーク(1990年)にも似た構成だった。このシートが、バイトの機構上の特徴にもなっており、工具を使わずに、シートの高さを7段階に設定できた(730ミリから840ミリの間で)。ちなみに、ズークは2段階(770・800ミリ)だった。エンジンは、49ccの水冷4スト単気筒エンジンで、同時代のクレアスクーピーゆずりのもの。登場翌年に、一度だけカラーチェンジを行なった。