かつてスーパーカブが、出前にも使えるようにと登場したように、トピックは、1990年代に多様化した宅配業務用に開発されたビジネス用途のスクーターだった。1995年4月の発売時に、リアキャリアのみ装備のスタンダードタイプと、前後に大きなバスケット/キャリアを備えた新聞配達専用の「トピックプロ」、ボディ一体型のバスケット/キャリアで通勤などにも対応する「トピックフレックス」の3タイプがラインナップされた。全タイプとも、排気量49ccの空冷2スト単気筒エンジンを搭載。始動はキックとセル併用で、前後12インチのホイールには、チューブレスタイヤが組み合わされていた。トピックはモデルチェンジすることなく生産が終わったが、時を経て2011年に登場したビジネススクーターとしてのベンリィは、トピックとコンセプトを共にしたモデルだった。それは、前後に大きなバスケット/キャリアを備えた「プロ」タイプを設定したことからも伺われた。