
フルカウルスポーツでも原付二種でもツーリングを楽しむことができるのはバイクの醍醐味。とはいえ積載量や航続距離、出力特性などの問題で我慢の旅になることもある。その点ツーリングに特化したバイクは長い旅を楽しめるような工夫が盛りだくさんで、ソフトな乗り心地や快適な乗車姿勢など、乗り比べてみればその差は一目瞭然。この秋は新しい相棒と共に冒険へ出てみよう。
本格的長距離ツーリングにも対応
250cc旅バイクの代表格

- SUZUKIVストローム250
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多くのライダーが冒険の扉を開くきっかけになった小排気量アドベンチャーバイクの先駆者と言える名車。
丸いヘッドライトが特徴的でオフロードっぽい見た目ではあるが、エンジン・フレーム・サスペンション・ホイールはフルカウルバイクのGSR250Rと同じだから驚くしかない。
どこまで走っても疲れにくいゆったりめのシートと快適なポジション、ガソリン満タンで400kmを余裕で踏破できる低燃費性能がライダーをより遠くへと誘ってくれる。
シート高が心配のタネであるアドベンチャーの中ではかなり良好な足着き性も人気を集める要因の一つ。
中古車相場価格:29万8000円~57万7000円
- ■水冷4ストロークOHC2バルブ並列2気筒
- ■排気量:248cc
- ■最高出力:18kW(24PS)/8000rpm
- ■最大トルク:22N・m/6500rpm
- ■車両重量:191kg
- ■シート高:800mm
- ※スペックは2024年モデル
編集部のおすすめ
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- HONDACRF250RALLY
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思わず冒険したくなるルックス
「CRF250L」をベースにラリーマシンを彷彿とさせるカステム的なルックスがウケて人気モデルとなった。
2021年のモデルチェンジでガソリンタンク容量UPとアシストスリッパークラッチ装備となりツーリングがより快適に。
ローダウンタイプのTYPE-LDと現行モデル(2021~)のシート高は830mm、従来の標準モデルが895mm、現行のSタイプが885mmと様々なシート高設定があるので、購入の際はチェックを忘れずに。
中古車相場価格:44万円~69万8000円
- ■水冷4ストロークDOHC4バルブ単気筒
- ■排気量:249cc
- ■最高出力:18kW(24PS)/9000rpm
- ■最大トルク:23N・m/6500rpm
- ■車両重量:153kg
- ■シート高:830mm
- ※スペックは2023年モデル
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- TRIUMPHタイガースポーツ660
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上質なエンジンとコンパクトな車体
トライアンフお得意の3気筒エンジンは低速域がトルクフルで渋滞時でもストレス無し。
それでいて高回転では4気筒のようなパワー感を発揮し、街乗りからワインディングまで存分にエンジンのフィーリングを楽しめる。
ネイキッドバイクの「トライデント660」がベースとなっており、前後17インチのスポーツタイヤを装備し完全にオンロード向けのハーフカウルネイキッド的な感覚だ。
リアハードケースなどの純正アクセサリーが充実しているもの嬉しい。
中古車相場価格:77万円~110万円
- ■冷却4ストロークDOHC4バルブ並列3気筒
- ■排気量:660cc
- ■最高出力:60kW(80PS)/10250rpm
- ■最大トルク:64N・m/6250rpm
- ■車両重量:207kg
- ■シート高:835mm
- ※スペックは2023年モデル
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- KAWASAKIヴェルシス650
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力強いルックスと豊富な快適装備
ヴェルシス650は2007年から逆輸入販売されていたが、時代が早すぎたのかお世辞にも人気車とは言えず2016年で国内取扱が終了。
しかし2022年から国内正規販売モデルとして再デビューを果たし、ヴェルシス1000譲りのスポーティなルックスと、20Lの大型ガソリンタンクを採用した本格スポーツツアラーとして誕生した。
今ドキ装備のスマートフォン連動メーターやトラクションコントロールなどもあり、操る楽しさを満喫できる。
中古車相場価格:46万9900円~98万8000円
- ■水冷4ストロークDOHC4バルブ並列2気筒
- ■排気量:649cc
- ■最高出力:49kW(67PS)/8500rpm
- ■最大トルク:61N・m/7000rpm
- ■車両重量:219kg
- ■シート高:845mm
- ※スペックは2023年モデル
往年の名車を現代風にアレンジ
オンロードメインだがオフもイケる両刀使い

- HONDAXL750トランザルプ
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2023年に新型エンジンを搭載してデビューした "ナナハンアドベンチャー" はデュアルパーパスモデルを意味する「XL」シリーズとして登場。
フロント21インチ+リア18インチの本格オフロードサイズのタイヤを装着しているためオフロード走行にも対応できるが、オンロードでの快適性がそれを上回る。
ボディサイズの割には軽量な車体とSFF-CA倒立フロントフォークによるコーナリングの快適さは大型アドベンチャーモデルに乗っていることを忘れてしまいそう。
足つきに不安があるなら純正オプションのローシート(30mmダウン)もある。
中古車相場価格:102万8000円~126万5000円
- ■水冷4ストロークOHC4バルブ並列2気筒
- ■排気量:754cc
- ■最高出力:67kW(91PS)/9500rpm
- ■最大トルク:75N・m/7250rpm
- ■車両重量:208kg
- ■シート高:850mm
- ※スペックは2023年モデル
編集部のおすすめ
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- YAMAHAトレーサー9GT+
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最先端のテクノロジーに圧倒される
ヤマハアドベンチャ "トレーサー" シリーズのフラッグシップの名に相応しい豪華装備を持つ究極の快適マシン。
アダプティブクルーズコントロールはミリ波レーダーが状況に応じて低速巡航・減速・加速の制御を自動的に行い、先行車両と一定間隔を保った追従走行が可能。
他にも前後ブレーキの入力量アシストや路面状況に応じた前後サスペンションの減衰力調整を自動で行う機能など、ここでは書ききれないほどの電子制御が満載で最上の旅が味わえる。
中古車相場価格:64万8000円~154万6000円
- ■水冷4ストロークDOHC4バルブ並列3気筒
- ■排気量:888cc
- ■最高出力:88kW(120PS)/10000rpm
- ■最大トルク:93N・m/7000rpm
- ■車両重量:223kg
- ■シート高:820mm~835mm
- ※スペックは2023年モデル
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- SUZUKIVストローム650
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最強アドベンチャーの呼び声が高い
初代登場は2003年(海外モデル)と実に21年の歴史を誇るロングセラー。
2017年のモデルチェンジで本格アドベンチャー的なデザインに変更となり現在に至る。
今では貴重なV型エンジン搭載車で、トルクフルかつ独創的なエンジンフィールは多くのファンを虜にした。
必要十分なパワーと良好な積載能力、長時間のライディングを可能にする快適なポジション及びウインドプロテクションなど、旅好きなら手放しでオススメできるバイクの一つ。
中古車相場価格:53万9000円~83万6000円
- ■水冷4ストロークDOHC4バルブV型2気筒
- ■排気量:645cc
- ■最高出力:51kW(69PS)/8800rpm
- ■最大トルク:61N・m/6300rpm
- ■車両重量:215kg
- ■シート高:835mm
- ※スペックは2024年モデル
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- HONDANX400
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モダンストリートアドベンチャー
探してみると意外と少ない400ccクラスのアドベンチャーモデル。
「NX400」は前モデルある「400X」の外観を大きく変化させた進化版の位置付けで、外観の変更以外にもフルカラー液晶メーター及びスマートフォンとの連動機能やトラクションコントロールなど便利な機能が追加された。
中低速域がトルクフルで楽しいエンジンと、倒立フロントフォークやダブルディスクブレーキなどの豪華な足回り、良好な足着き性で満足度は高い。
新車価格:89万1000円
- ■水冷4ストロークDOHC4バルブ並列2気筒
- ■排気量:399cc
- ■最高出力:34kW(46PS)/9000rpm
- ■最大トルク:38N・m/7500rpm
- ■車両重量:196kg
- ■シート高:800mm
- ※スペックは2024年モデル