
風を切るフルカウルか風を感じるネイキッドか・・・バイク購入時に大きく悩む重要な分岐点だ。しかしながら候補の2台を比べてみると同じエンジン・同じフレームが使われていることがある。カウルの有無だけがその違いかと思って乗ってみれば、思った以上にフィーリングが異なることに気づく。見た目は違っても中身は同じ、でもそれぞれ個性がある。バイクって本当に奥深い。
欧州で人気のミドルスポーツがモデルチェンジ
デザイン一新 より鋭い顔つきでイケメン化

- HONDACBR650R
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2019年の登場以来、4気筒エンジンの楽しさと、扱いやすいパワー感で欧州を中心に人気を博してきた650ccモデルがリニューアル。外装の変化はもちろんだが、注目すべきポイントは全く新しい電子制御変速システム「Eクラッチ」だ。クラッチレバーの操作無しで発進・変速を可能にした画期的な装備で、ストップ&ゴーや渋滞でのクラッチ操作ミスによる立ちゴケの心配が無くなり、スポーツライディングではロスの無い変速ができるようになる。650ccという日本でちょうど良いサイズ感を持ち、バイクを操る楽しさが大幅にアップ。今夏国内登場予定。
新車価格未定
- ■水冷4ストロークDOHC4バルブ並列4気筒
- ■排気量:648cc
- ■最高出力:70kW(95PS)/12000rpm
- ■最大トルク:63N・m/9500rpm
- ■車両重量:209kg
- ■シート高:810mm
- ※スペックは2024年欧州仕様
編集部のおすすめ
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- YAMAHAYZF-R125
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毎日乗れるスーパーバイク
スポーツライディングの扉を拓くヤマハYZF-Rシリーズの末弟は、原付二種でありながら大型バイクでお馴染みのトラクションコントロールシステムやアシスト&スリッパークラッチを装備する超本格派。カウルデザインもフラッグシップモデル「YZF-R1M」のイメージを引き継ぎ、気分はもはや全日本ロードレースマシン。エンジンには高性能&低燃費を実現した「VVA(可変バルブ機構)」を採用し、中低速での扱いやすさが高められている。
中古車相場価格:22万8000円~46万円
- ■水冷4ストロークOHC4バルブ単気筒
- ■排気量:124cc
- ■最高出力:11kW(15PS)/10000rpm
- ■最大トルク:12N・m/8000rpm
- ■車両重量:141kg
- ■シート高:815mm
- ※スペックは2023年モデル
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- SUZUKIジクサーSF250
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街乗りやツーリングで存分に楽しめる
ネイキッド版と同じスペック。マフラー、ホイール、メーターなども同じ部品を使いながらもガラっと印象が異なるバイクに仕上げられている。ジクサーはスーパースポーツというよりもライトウェイトスポーツ寄りな作りとなっており、セパレートハンドルの角度や位置も優しめで、乗車姿勢にも無理がない。スズキMotoGPマシンを模したトリトンブルーメタリックのカラー設定が人気だったものの2023年には廃盤に。レース好きならぜひ手に入れて欲しい。
中古車相場価格:22万5900円~45万円
- ■油冷4ストロークOHC4バルブ単気筒
- ■排気量:249cc
- ■最高出力:19kW(26PS)/9300rpm
- ■最大トルク:22N・m/7300rpm
- ■車両重量:158kg
- ■シート高:800mm
- ※スペックは2023年モデル
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- KAWASAKIニンジャ400
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余裕のパワーだけでなく軽さも武器
初代登場から今年で20周年。当初は650cc版のスモールモデルとしてツアラー的なポジションだったが、2018年に登場した2代目からは250cc版の上位モデルとしてスポーツ要素が強くなった。高出力のエンジンを支える車体は、カワサキトップモデル「ニンジャH2」にインスパイアされたスチール性のトレリスフレームを採用し、軽量でありながら高剛性を実現。ゆったり目のポジションと相まって安心・安定した走りを味わえる。
中古車相場価格:21万6200円~86万8000円
- ■水冷4ストロークDOHC4バルブ並列2気筒
- ■排気量:398cc
- ■最高出力:35kW(48PS)/10000rpm
- ■最大トルク:37N・m/8000rpm
- ■車両重量:167kg
- ■シート高:785mm
- ※スペックは2023年モデル
ヘッドライトデザインの変更で気分一新
クラッチ操作不要の「Eクラッチ」新搭載

- HONDACB650R
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ミドルクラスでは貴重な4気筒エンジンを持つCBRのカウルレスモデル。CBR650Rとは足廻り、ガソリンタンク、シート、テールカウルなど構成部品の多くが共通で、目立つ違いはハンドル形状くらいだが、アップハンドルによってライダーの上体が起き、ステップに荷重をかけたコーナリングを楽しめるのが特徴。他にも吸気系ダクト形状に違いがあり、CBの方が低中速での吹け上がりを重視した設計になっている。カタログ数値だけ見ればカウルの有無だけの違いに見えるが、それぞれのキャラクターを活かす細かなチューニングが施されているのだ。
新車価格未定
- ■水冷4ストロークDOHC4バルブ並列4気筒
- ■排気量:648cc
- ■最高出力:70kW(95PS)/12000rpm
- ■最大トルク:63N・m/9500rpm
- ■車両重量:205kg
- ■シート高:810mm
- ※スペックは2024年欧州仕様
編集部のおすすめ
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- YAMAHAXSR125
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YZF-Rと兄弟車とは思えないスタイル
このバイクがYZF-R125と兄弟車?と目を疑うほど全く別モノと化したネオクラシック系ネイキッドは、若年層を中心に人気沸騰中。最大の特徴でもあるオーセンティックなルックスを再現するためYZFとは異なる形状のマフラーやステップを装備、ブレーキキャリパーもクラシカルなデザインを採用するなどXSRらしさを追求した。一般的に兄弟車はコストダウンも含めて共通部品を多用するが、ヤマハのこだわりがこのルックスを創り上げたといえよう。
中古車相場価格:43万9000円~45万円
- ■水冷4ストロークOHC4バルブ単気筒
- ■排気量:124cc
- ■最高出力:11kW(15PS)/10000rpm
- ■最大トルク:12N・m/8000rpm
- ■車両重量:137kg
- ■シート高:810mm
- ※スペックは2023年モデル
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- SUZUKIジクサー250
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ストリートファイター的デザインが〇
「ジクサー150」に似ているが、フレーム・エンジン全てを新設計したため完全なオリジナルモデルとして2020年に登場、小型軽量にこだわった油冷エンジンを搭載することで車両重量150kg台を実現し、軽さを活かした取り回しのしやすさやスタートダッシュの鋭さが魅力。単気筒が故に高回転域はやや苦手ではあるが、低中速でのトルク感は250ccクラスでもトップレベル。アップハンドルで操作感も軽快、フルカウル版以上にフレンドリーだ。
中古車相場価格:23万6200円~45万8000円
- ■油冷4ストロークOHC4バルブ単気筒
- ■排気量:249cc
- ■最高出力:19kW(26PS)/9300rpm
- ■最大トルク:22N・m/7300rpm
- ■車両重量:154kg
- ■シート高:800mm
- ※スペックは2023年モデル
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- KAWASAKIZ400
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タイトコーナーを駆け抜ける楽しさ
ニンジャの単なるネイキッド版かと思いきや、乗ってみると走りの違いが顕著。エンジン・フレームだけでなくサスペンションを含む足廻りも共通だが、フロントフォークのキャスター角と前後サスセッティングに違いがある。さらにバーハンドル化でライダーの姿勢が上向きになり、バイクへの荷重がセンター寄りとなることでクイックな操作感を楽しめる。人気ではフルカウルのニンジャに軍配が上がるが、峠を軽く流すならZ400の方が爽快かもしれない。
中古車相場価格:34万9800円~89万7000円
- ■水冷4ストロークDOHC4バルブ並列2気筒
- ■排気量:398cc
- ■最高出力:35kW(48PS)/10000rpm
- ■最大トルク:37N・m/8000rpm
- ■車両重量:166kg
- ■シート高:785mm
- ※スペックは2023年モデル