
各社のトップモデルは、高性能なエンジンや電子デバイスによる車体の制御など、先鋭的な機能が与えられ、ライディングの満足度は相当高いレベルにあるのだが、その分車体価格は高価になりがち。中古車狙いで値が下がるまで待っていると、結局型落ちモデルになってテンションも下がる。そう、ライダーは最新で最高の性能を手に入れたい衝動を止めることができない生き物なのだ。
全日本ロードレースでも活躍
車名に「R」が4つも付く究極のマシン

- HONDACBR1000RR-R
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日本を代表するスポーツバイク「CBR」のトップモデルが「RR-R(アールアールアール)」だ。その性能はノーマルに近い車両で戦う全日本ロードレースST1000クラスでの勝利にも表れており、現在4連覇中と無双状態。サーキットで勝てるバイクを目指して開発されたが、かといってその走りに玄人向けな印象は少なく、ワインディングを楽しむだけでもスペックを十分に堪能できる。既に2024年モデルが発表されており、エンジンや足回り、乗車姿勢の最適化など改良が加えられた。次期モデルはより高次元でのコントロールが可能になりそうだ。
中古車相場価格:169万9900円~330万円
- ■水冷4ストロークDOHC4バルブ並列4気筒
- ■排気量:999cc
- ■最高出力:160kW(218PS)/14500rpm
- ■最大トルク:113N・m/12500rpm
- ■車両重量:201kg
- ■シート高:830mm
- ※スペックは2022年モデル
編集部のおすすめ
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- SUZUKIハヤブサ
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生誕25周年を迎えた世界最速バイク
1990年代のライダーが熱狂した時速300km/hの壁をこともなげに突破、しかも未改造のノーマル車で達成した驚愕のアルティメットスポーツ。当時の市販車最速記録となる312km/hはギネスブックにも掲載され、文字通り世界一の称号を与えられている。現行モデルは3代目で、トラクションコントロールをはじめとした電子制御も充実し、より扱いやすくなっている。抽選販売だった300台限定の25周年モデルは既に入手不可能となった。
中古車相場価格:34万8000円~446万7000円
- ■水冷4ストロークDOHC4バルブ並列4気筒
- ■排気量:1339cc
- ■最高出力:138kW(188PS)/9700rpm
- ■最大トルク:149N・m/7000rpm
- ■車両重量:264kg
- ■シート高:800mm
- ※スペックは2023年モデル
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- YAMAHATMAX560
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クラッチ要らずのスーパースポーツ
スクターとして最高レベルの運動性能を持つ。ホイールは前後15インチと小径ながらその走りは鋭く安定しており、サーキット走行でも満足できるタイムを叩き出す。初登場の2001年からモデルチェンジを繰り返して現行モデルは8世代目。初期モデルは走りに特化したスパルタンな印象が強かったが、最新の上位モデルでは電動スクリーンやグリップ&シートヒーター、クルーズコントロールなどの豪華整備も奢られ、ラグジュアリー感が増している。
中古車相場価格:115万円~181万8100円
- ■水冷4ストロークDOHC4バルブ並列2気筒
- ■排気量:561cc
- ■最高出力:35kW(48PS)/7500rpm
- ■最大トルク:56N・m/5250rpm
- ■車両重量:218kg
- ■シート高:800mm
- ※スペックは2023年モデル
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- KAWASAKIZ H2
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200馬力オーバーの怪物
2015年に衝撃のデビューをしたニンジャH2の単なるカウルレスではなく、フレームは専用設計、エンジンも細部の見直しを行い低中速域を強化。Zシリーズの頂点に恥じない性能を持つ、唯一無二のスーパーチャージャー付きネイキッドバイクだ。過給機付きエンジンとはいえ扱いにくさを感じることなく、普段使いやツーリングもこなせるが、スロットルを一気に解放すれば、1速で100km/hを優に超える刺激的な加速感に脳汁が溢れ出す。
中古車相場価格:159万9900円~241万8000円
- ■水冷4ストロークDOHC4バルブ並列4気筒
- ■排気量:998cc
- ■最高出力:147kW(200PS)/11000rpm
- ■最大トルク:137N・m/8500rpm
- ■車両重量:240kg
- ■シート高:830mm
- ※スペックは2023年モデル
クラスを超えたクオリティと満足度が手に入る
独創的なエンジンに羨望の眼差し

- KAWASAKIZX-25R
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タコメーターのレッドゾーンは17000回転から。エンジンを回す楽しさをこれでもか!と味わうことができるカワサキ渾身の4気筒エンジンを搭載する唯一無二のバイク。低中回転域でのトルク不足は否めないが、それを忘れさせてくれるエンジンの楽しさとサウンドにアドレナリンは大量分泌される。魅力的なエンジンを支える電子制御にも抜かりは無く、トラクションコントロールやクイックシフターなどリッターバイク並みの装備を誇る。リニアなパワーが持ち味の4気筒エンジンを存分に楽しむなら、大型スーパースポーツより25Rの方がベストかもしれない。
中古車相場価格:59万8000円~130万円
- ■水冷4ストロークDOHC4バルブ並列4気筒
- ■排気量:249cc
- ■最高出力:35kW(48PS)/15500rpm ラムエア加圧時 35kW(49PS)/15500rpm
- ■最大トルク:22N・m/12500rpm
- ■車両重量:184kg
- ■シート高:785mm
- ※スペックは2023年モデル
編集部のおすすめ
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- YAMAHAYZF-R1M
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世界最高レベルの市販車
ヤマハのフルカウルスポーツ「YZF」シリーズの頂点がR1M。心臓部となるクロスプレーンエンジンはMotoGPマシン「YZR-M1」のテクノロジーをフィードバック。世界の頂点で戦うマシンと同じ鼓動でワインディングを駆け抜ける爽快感は、このバイクが持つ醍醐味の一つ。サスペンションをはじめとした構成パーツにも最高級レベルが揃えられ、新車価格は300万オーバーとなるが乗れば納得できる。ぜひサーキットで走らせてほしい。
中古車相場価格:152万9000円~297万円
- ■水冷4ストロークDOHC4バルブ並列4気筒
- ■排気量:997cc
- ■最高出力:147kW(200PS)/13500rpm
- ■最大トルク:113N・m/11500rpm
- ■車両重量:202kg
- ■シート高:860mm
- ※スペックは2023年モデル
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- SUZUKIGSX-S1000GT
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グランドツアラーの名は伊達じゃない
スーパースポーツにも負けないアグレッシブな顔つきを持つ斬新なデザインのツーリングバイク。スズキを代表する「GSX-R」直系のエンジンは低中速のトルクも備え、時にゆったり時に激しく加速するマルチプレーヤー。電子制御はスズキハヤブサ譲りのハイスペックなものが奢られ、クルーズコントロールまで装備。標準装備のETCに加え、オプションのハイスクリーンやパニアケースを装着すれば、最強のツアラーが完成するだろう。
中古車相場価格:130万円~154万円
- ■水冷4ストロークDOHC4バルブ並列4気筒
- ■排気量:998cc
- ■最高出力:110kW(150PS)/11000rpm
- ■最大トルク:105N・m/9250rpm
- ■車両重量:226kg
- ■シート高:810mm
- ※スペックは2023年モデル
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- HONDACRF1100L Africa Twin Adventure Sports ES
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もっと、もっと遠くへ
大型アドベンチャーに食傷気味なライダーにもオススメしたい見た目以上に優しいオフロードバイク。シート高はローポジションにすれば810mmまで下がり、身長170cmほどの筆者でも十分足がつく。クラッチ操作不要のDCTモデルを選べば、ハンドル操作とブレーキングに集中することができるため、より安全で快適なライディングを楽しめる。ガソリンタンク容量は24リットルあり、約500kmの連続走行も可能。旅好きライダー憧れの一台だ。
メーカー希望小売価格(税込):194万7000円
- ■水冷4ストロークDOHC4バルブ並列2気筒
- ■排気量:1082cc
- ■最高出力:75kW(102PS)/7500rpm
- ■最大トルク:105N・m/6250rpm
- ■車両重量:240kg
- ■シート高:830mm
- ※スペックは2022年モデル