
バイク購入時に、そのスタイルやデザインを全く考慮しないライダーは少ないだろう。タンクの形状が良いとか、グラフィックがカッコいいとか、四方八方からバイクを眺めていれば思わず笑みが溢れるものだ。バイクのデザインは多種多様、そして好みは千差万別。自分の愛車が最高!とはいえ、最近登場したバイクには非常に個性的で魅力あるものが増えてきているぞ。
60年以上経っても色褪せない
温故知新・ネオレトロ系スーパーカブ

- HONDAスーパーカブC125
-
1958年当時のデザインを現代風にアレンジしたC125のボディラインはやっぱり美しい。
どのモーターサイクルにも似ていない独自性と機能美を、ミニマムな車体に詰め込んだそのパッケージは見事としか言いようがない。切削加工された硬質なキャストホイール+ディスクブレーキの足回りは、華奢なイメージのスーパーカブに力強さを与え、C125の立ち位置がビジネスではなくスポーツであることを明確なものにしている。ブラック、グレー、レッドなどの車体色があるが、個人的には青いボディに赤いシートの「パールニルタブルー」を推したい。
中古車相場価格:31万2,000円~55万8,000円
- ■空冷4ストロークOHC2バルブ単気筒
- ■排気量:123cc
- ■最高出力:7.2kW(9.8PS)/7500rpm
- ■最大トルク:10N・m/6250rpm
- ■車両重量:110kg
- ■シート高:780mm
- ※スペックは2021年モデル
編集部のおすすめ
-
- HONDAHAWK11
-
革ジャンが似合う大人のスポーツ
2022年のモーターサイクルショーで発表された姿に驚いたライダーも少なくなかっただろう。「HAWK11」は一体成型のFRP製ロケットカウルとセパレートハンドルを装備したカフェレーサースタイル、しかも国内専用機種として注目を浴びた。シンプルな水平基調のラインで形成されたボディラインと、ハンドルより低い位置に装着されたバックミラーによって、ロー&ロングなフォルムを実現。上質なワインのような味わいを持つ一台だ。
メーカー希望小売価格(税込):139.7万円
- ■水冷4ストロークOHC4バルブ並列2気筒
- ■排気量:1082cc
- ■最高出力:75kW(102PS)/7500rpm
- ■最大トルク:104N・m/6250rpm
- ■車両重量:214kg
- ■シート高:820mm ※スペックは2022年モデル
-
- YAMAHAMT-07 ABS
-
MTシリーズ第三世代デザインへと進化
デビュー以来、ミドルクラス人気を牽引してきた「MT-07」は、2021年のモデルチェンジで斬新な「モノアイ」タイプのヘッドライトカウルを手に入れ、より個性的な外観へと変貌を遂げた。大きく張り出したガソリンタンクカバーには、ジェット戦闘機さながらのエアダクトが備わっており、正面から見た時の迫力はバイク界でもトップクラス。現行車に用意されている濃いめのカラー3種には、ダークヒーローのようなカッコ良さを感じてしまう。
中古車相場価格:39万8,000円~97万8,000円
- ■水冷4ストロークDOHC4バルブ並列2気筒
- ■排気量:688cc
- ■最高出力:54kW(73PS)/8750rpm
- ■最大トルク:67N・m/6500rpm
- ■車両重量:184kg
- ■シート高:805mm ※スペックは2022年モデル
-
- KAWASAKIVERSYS-X 250 ツアラー
-
250ccとは思えない貫禄
アドベンチャーバイクには大排気量の人気車がズラリと並ぶが、250ccクラスながらパニアケース標準装備で存在感を放つのがヴェルシス。近年のカワサキ車らしくエッジの効いたスポーティーな外装に対して、オフロード定番のハンドガードや無骨なエンジンガードを装備してもそのデザインに破綻は無く、スクエア形状のパニアケースと相まって本格派アドベンチャースタイルを確立している。オプションのフォグランプも是非装着したいアイテム。
中古車相場価格:38万4,800円~71万5,000円
- ■水冷4ストロークDOHC4バルブ並列2気筒
- ■排気量:248cc
- ■最高出力:24kW(33PS)/11500rpm
- ■最大トルク:21N・m/10000rpm
- ■車両重量:183kg
- ■シート高:815mm ※スペックは2022年モデル
フロントフォークが計4本
3輪バイクのラスボス降臨

- YAMAHANIKEN GT
-
転ばないバイクのテクノロジー「LMW」を採用したフロント2輪の大型バイク。
エンジンはMT-09をベースとしており、ATスクーターのトリシティシリーズとは違って6速マニュアルのバイクとなっている。実際に車両を目の当たりにするとその大きさにまず驚くが、跨ると圧倒的なボリューム感にバイクであることを忘れてしまいそうになる。しかし、いざ走り出すと挙動は安定感を数倍増したバイクのそれであり、コーナリングもスポーツバイクそのもの。見た目の迫力とは裏腹に、走りはライダーの意思に寄り添うようなジェントルさを持っている。
メーカー希望小売価格(税込):198万円
- ■水冷4ストロークDOHC4バルブ並列3気筒
- ■排気量:845cc
- ■最高出力:85kW(116PS)/10000rpm
- ■最大トルク:87N・m/8500rpm
- ■車両重量:267kg
- ■シート高:835mm ※スペックは2020年モデル
編集部のおすすめ
-
- SUZUKIGSX-S1000
-
攻撃的なデザインが美しい
六角形のヘッドライトを縦に並べたフロントマスクが特徴的なストリートファイター系ネイキッド。欧州などの海外を意識したデザインは、日本のメーカーとしてはかなり尖ったスタイリングとなっており、カスタムショーモデルと言われても遜色ないオーラを纏っている。カラーは3色用意されているが、中でも昨今のトレンドカラーを取り入れた「グラスマットメカニカルグレー」は、ソリッド感の高いこのバイクとの相性が抜群だと思う。
中古車相場価格:68万円~128万円
- ■水冷4ストロークDOHC4バルブ並列4気筒
- ■排気量:998cc
- ■最高出力:110kW(150PS)/11000rpm
- ■最大トルク:105N・m/9250rpm
- ■車両重量:214kg
- ■シート高:810mm ※スペックは2021年モデル
-
- HONDACBR250RR
-
ホンダの若手スタッフによる秀作
アグレッシブ&スポーツシェイプをテーマにデザインされ、「カッコいいバイク」を具現化したような尖ったスタイリングは多くのライダーを虜にした。一目見ただけで「CBR」だと分かる特徴的なボディパーツは複数のパーツで構成されており、ガソリンタンクだけでも4つの部品を使っている。切長の前照灯やヘッドライトをはじめとした灯火類はどれもシャープな形状となっており、夜間など暗がりでの存在感は250ccとは思わせない迫力を持つ。
中古車相場価格:44万9,000円~99万8,000円
- ■水冷4ストロークDOHC4バルブ並列2気筒
- ■排気量:249cc
- ■最高出力:30kW(41PS)/13000rpm
- ■最大トルク:25N・m/11000rpm
- ■車両重量:168kg
- ■シート高:790mm ※スペックは2021年モデル
-
- KAWASAKIメグロK3
-
職人が手塗りで仕上げるエングレムは必見
マット(艶消し)ボディが流行の昨今、艶ありブラック塗装で全体に輝きを持たせた高級感あふれる佇まいはまさに大人の嗜み。ガソリンタンクはメッキのような仕上がりが特徴の「銀鏡塗装」を施し、マフラーやチェーンカバーなどにはメッキ処理パーツを多用。半世紀近く前に発売された「メグロK2」のスタイルをモチーフにしたモノトーン調のクラシカルなスタイルは、レトロな街並みだけでなく、都会的なビル群にも似合うから不思議だ。
中古車相場価格:132万円~170万円
- ■空冷4ストロークOHC4バルブ並列2気筒
- ■排気量:773cc
- ■最高出力:38kW(52PS)/6500rpm
- ■最大トルク:62N・m/4800rpm
- ■車両重量:227kg
- ■シート高:790mm ※スペックは2021年モデル