
90年代と言えば、プレステ・スーファミ発売、ルーズソックスなどのギャル文化、トレンディドラマ全盛、docomoのi-modeサービスの開始など、令和の現代ではすでに化石化したものばかり。
しかし、二輪の世界では、この頃生まれた車両が今なお現役バリバリで活躍中だから驚き。当時中学生だった筆者も懐かしい、90年代に生まれた名機たちをご覧あれ。
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空冷カワサキ ナナハンの代表格

- KAWASAKIゼファー750
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パワーこそが正義!という風潮の90年代、シリーズ最大排気量の「ゼファー1100」の影に隠れてあまり人気がなかった750ccだが、現在ではゼファーシリーズでトップクラスの人気車となった。
400と1100が非常に似通ったデザインを持つ中で、750だけはやや丸みを帯びたタンクを持つなど、全体のシルエットが異なっている。
これは「750RS」(通称Z2)のスタイルを強く意識したといわれており、スポークホイールと火の玉カラーを纏ったファイナルエディションの美しさは本家Z2に負けない完成度だと言えよう。
中古車相場価格:79万9,900円~290万円
- ■空冷4ストロークDOHC4バルブ並列4気筒
- ■排気量:738cc
- ■最高出力:50kW(68PS)/9000rpm
- ■最大トルク:54N・m/7500rpm
- ■車両重量:206kg(乾燥重量)
- ■シート高:780mm
- ※スペックは2007年モデル
編集部のおすすめ
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- HONDAジョルノ
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今では貴重な国内生産スクーター
1992年に発売されたレトロ調スクーターの元祖。 ライバルとなるヤマハの「ビーノ」が誕生するのはその5年後で、いかに時代を先取りしていたかがわかる。
初代はどことなくイタリアの有名スクーターっぽいデザインだったが、現行モデルは丸っこくてキュート。
くまモンバージョンが登場するなど女子ウケも良好だ。デビュー時は2ストロークエンジンだったが、2011年モデル以降は4ストロークエンジンを搭載している。
中古車相場価格:2万5,000円~32万5,000円
- ■水冷4ストロークOHC2バルブ単気筒
- ■排気量:49cc
- ■最高出力:3.3kW(4.5PS)/8000rpm
- ■最大トルク:4.1N・m/6000rpm
- ■車両重量:81kg
- ■シート高:720mm
- ※スペックは2017年モデル
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- YAMAHAXJR400(R)
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貴重な角目カウルつきモデルもある
各社が高性能な水冷エンジン車を発売する中、空冷エンジンで勝負に出たヤマハ。
洗練されたデザインと、空冷最速といわれたパフォーマンスで多くのライダーを魅了した。翌年には「XJR1200」も発売され、XJRは人気ブランドとなっていく。
今では多くのバイクで純正採用されている"オーリンズ"や"ブレンボ"などの高性能パーツをいち早く取り入れたことでも有名。
ほぼ全面改良された2001年モデル以降の完成度が高い。
中古車相場価格:39万円~120万円
- ■空冷4ストロークDOHC4バルブ並列4気筒
- ■排気量:399cc
- ■最高出力:39kW(53PS)/11000rpm
- ■最大トルク:35N・m/9500rpm
- ■車両重量:199kg
- ■シート高:780mm
- ※スペックはXJR400R 2007年モデル
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- HONDACB750
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これが教習者だった兄貴たちも多い
750ccにしてはやや大柄なボディ、75馬力と少々力不足に思えるエンジン。 一見物足りなさを感じるかもしれないが、パワーと車体のバランスが秀逸で、ゆったりマイペースで走るなら最強クラスの一角。
その扱いやすさに加えてトラブルが少ないとの評判から"750cc版スーパーカブ"と呼ばれることもある(もちろん良い意味)。
伝統的カラーのスペシャルモデルもあり、スペンサーカラーや「CBX1000」カラーなどファンには感涙もの。
中古車相場価格:41万9,000円~305万円
- ■空冷4ストロークDOHC4バルブ並列4気筒
- ■排気量:747cc
- ■最高出力:54kW(73PS)/8500rpm
- ■最大トルク:67N・m/6500rpm
- ■車両重量:235kg
- ■シート高:795mm ※スペックは2007年モデル
2022年で23周年、今なお現役
世界最速の称号を手にした時速300㎞の怪鳥

- HONDACB125R
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世界最速を手に入れるため爆誕したアルティメットスポーツ「ハヤブサ」。
公道市販車最速312.6km/hの記録がギネス認定された実力は本物だ。その後、速度競争の過熱を危惧した欧州が速度規制を導入し、2001年からは300km/hリミッターが設けられることに。そのため、スピードメーターに350㎞/hまで刻まれている1999~2000年モデルは最速バイクの証として貴重な存在となっている。
2021年に3代目へと進化したが、モデルチェンジサイクルは長く、初代も2代目も10年近く販売が行われていた。
中古車相場価格:38万円~278万円
- ■水冷4ストロールDOHC4バルブ並列4気筒
- ■排気量:排気量:1339cc
- ■最高出力:138kW(188PS)/9700rpm
- ■最大トルク:149N・m/7000rpm
- ■車両重量:264kg
- ■シート高:800mm
- ※スペックは2021年モデル
編集部のおすすめ
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- YAMAHAマジェスティ
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バイクの歴史を変えた一台
ビジネス車から若者への乗り物へと、その価値観に変化をもたらした90年代のビッグスクーターブーム。 火付け役はこのマジェスティで、特に2代目はドレスアップ熱が加速し、カスタムに100万円以上かけるライダーが続出。
まさにスクーター史のターニングポイントといえるだろう。二人乗りが快適、運転がラク、収納が多い、ということで都心部の移動手段として栄華を極めた。
街に溢れていたあのド派手なカスタムマジェは今どこへ?
中古車相場価格:6万5,000円~148万9,900円
- ■水冷4ストロークOHC4バルブ単気筒
- ■排気量:249cc
- ■最高出力:14kW(19PS)/6500rpm
- ■最大トルク:22N・m/5000rpm
- ■車両重量:188kg
- ■シート高:700mm
- ※スペックは2014年モデル
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- KAWASAKIDトラッカー
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'08年以降はDトラッカーXと呼ぶ
日本発の市販スーパーモタード(オフロードバイクにオンロードタイヤを履かせた車両)で、ベースはオフロードモデルの「KLX250」だ。 モタードはオフロード系サスペンションを使っているためその乗り味は独特だが、上手くなればサーキット走行でも相当楽しめる。
ただし、そのシート形状からロングツーリングではお尻が痛くなりやすいので注意しよう。
スズキにOEMが供給されたSB250というモデルも存在しているが、中身は全く同じ。
中古車相場価格:23万9,400円~68万8,000円
- ■水冷4ストロークDOHC4バルブ単気筒
- ■排気量:249cc
- ■最高出力:21kW(29PS)/9000rpm
- ■最大トルク:25N・m/7000rpm
- ■車両重量:119kg(乾燥重量)
- ■シート高:シート高:865mm
- ※スペックは2006年モデル
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- HONDAホーネット250
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衝撃だったアップタイプマフラー
ホーネットのデビューは鮮烈だった。従来のネイキッドスタイルと一線を画した攻撃的なデザインはまさにスズメバチのイメージそのもの。 アップマフラーと極太タイヤ(180/55/17)が織りなすリア廻りのシルエットに魅せられるライダーが続出し、一気に人気モデルとなった。
厳しい排ガス規制に対応し続け、4気筒250ccの生産が続々終了する中、2007年まで販売が続けられたため、比較的良質な中古車を見つけやすい。
中古車相場価格:33万5,000円~99万8,000円
- ■水冷4ストロークDOHC4バルブ並列4気筒
- ■排気量:249cc
- ■最高出力:29kw(40PS)/14000rpm
- ■最大トルク:24N・m/11000rpm
- ■車両重量:168kg
- ■シート高:745mm
- ※スペックは2006年モデル